それは、狂気の雄叫びだった。ランサーとは違った殺気、でも次元が違いすぎる。確実な死を宣言する、狂おしいほどの脅し。暴風の斬撃・・・いや、打撃を蒼い風がかいくぐり返しざまに斬り返し、赤い砲台は暴風を押し留めんと矢の壁を散りばめる。

「嘘でしょ!・・・アーチャーの矢が通じてない!?」

眉間、眼球など一見して急所になる筈の場所に、アーチャーは余すことなく矢を放ち続ける。今度は矢除けの加護など無い。故に狙った場所には正確に命中する。が、ダメ。命中はするが、ダメ。何度も命中して怯まなくとも、蓄積して少しはダメージを与えたりすれば儲けものだろうが、その全てがダメージすら与えられる事は無い。なら、そんな攻撃に何の意味があろうか。

「バーサーカー、まとわりついてる羽虫(アーチャー)は無視しなさい。セイバーだけに集中すればいいわ」

バーサーカーは言われずとも!とでも言うかのようにセイバーにのみ攻め尽くしていく。セイバーも必死で迎撃していく。当てた攻撃の内、幾つかはバーサーカーに傷を付けたようだが、結局それもダメ。すぐさま復元してしまう。

「なんてやつだ、アイツに弱点なんて無いのか!?」

衛宮も、復元する様を見て愕然とするしかない。

「あはは♪お兄ちゃん、私のバーサーカーに弱点なんてある筈無いじゃない。だってね、私のバーサーカーは―――」



「―――――ヘラクレス」



「な―――」

「―――に?」

遠坂も衛宮も、イリヤが言う前にオレが出したその解答に、固まっていた。


「バーサーカーの真名、それはヘラクレス。宝具の名前は十二の試練(ゴッドハンド)。攻撃ランクB以下のものは、宝具だろうと無条件キャンセル。ダメージを与えるのはB+以上から。そして、一度殺した武器の固有攻撃は、それ以降B+以上だろうと耐性としてキャンセル。但し、通常攻撃はこの限りではない。更に自動蘇生によって11回までは殺されても生き返れる宝具。麻雀で言えば、ツバメ返しして天和、大三元、四暗刻、字一色って所かな?・・・ホント、イカサマ度満載な宝具だよな、イリヤ?」







『Fate/The impossible world』






「・・・良く知ってるわね。そうよ、それが私のバーサーカー。すごいでしょ、バーサーカーに勝てる相手なんてこの世にいないんだから!」

ごくり。遠坂が緊張の糸の合間を縫うように唾を飲み下す。

「・・・冗談じゃないわよ、ヘラクレスって言ったらギリシャの中でもアキレスと同等以上の大英雄じゃない。そんなとてつもない英霊をサーヴァントに・・・しかもバーサーカーとして召喚なんてしたら、維持だけで一体いくら魔力を使ってるっていうのよ、アイツ」

たしかに凶悪だ。Fateでもギルガメッシュかアーチャーで6度殺した後のカリバーン持ちのセイバー、後は黒桜の泥くらいしかない。だが、バーサーカーだからこそ打倒出来る方法が3つも(・・・)あるのだ。

「まぁ、まだバーサーカーだから僥倖なんだけどね」

「はぁ!?冗談も休み休み言ってよね七枷君、あんな凶悪きんにくんでまだマシだっていうの!?」

きょ・・・凶悪きんにくん?ま、まぁそれは横に置いといて。

「まぁ、そういう前にほら、セイバーとの戦いをよく見ててよ」

す・・・っと指した方向には、今現在も進行中のセイバー&アーチャーVSバーサーカーの構図。セイバーの突進と死角への緊急回避を小出しに織り交ぜる戦法+アーチャーの援護射撃。援護射撃の意味は今のところ大きくはないけど、それでも視界をぶらせるのには役立っているようだった。それに対してバーサーカーはそのまま愚直に突進してセイバーを屠ろうと斧剣を振り回す・・・だけ。

「ほら、アレが答え」

「・・・意味が分からないわ、一体どうゆう―――」

「つまり、もしヘラクレスがアーチャー辺りで召喚されたら、きっとセイバーはもっと不利になってる筈なんだ。ゴッドハンドは無くなるだろうけど、理性があれば小出しに繰り返す回避を先読みしてカウンターを食らわせたり、攻撃パターンを予測して防ぎにくい攻撃を考えたり出来る。しかも、一番面倒なのは理性のあるヘラクレスが持つ宝具は十中八九、射殺す百頭(ナインライブラス)になるんだ」

「ナイン・・・ライブラス?」

「ようするに、斬撃を同時に9回分叩き込む宝具って思えばいいよ」

「・・・うわ、あれが9度もくるわけ?」

「パワーもスピードも多少落ちるだろうけどね。で、9回分を同時にやられたら流石にセイバーも無傷じゃ済まなくなるだろうし、ダメージを受けてすかさず連続使用されれば致命的になる。アインツベルンは聖杯欲しさに固執するあまり、スピードとパワーと耐久力だけを求めすぎた。そこが失策であり、愚策なんだ。戦術や戦略を切り捨てたらカモネギで罠に引っかかってくれるからな。そこが、バーサーカーの弱点だよ」

「ふ〜ん、言うじゃない貴方。異物のくせに私に対して良い度胸だわ」

このちみっ娘、とことんムカツクな。事実だけど、人を異物呼ばわりすな。

「オレは七枷陣だ、異物とか呼んでるんじゃないよロリブルマ」

「ロリブルマ言うな!」

「じゃあそっちもそれなりに礼儀を払うべきなんじゃないの?そっちが異物呼ばわりするの止めないんなら、こっちも礼を払う義理も義務も無いし」

むぅ〜!っと、むくれた表情になるイリヤ。

「・・・分かったわよ、ジン。これでいいんでしょ?だから私のこと、もうそんな風に呼ばないで」

「ん、オーケー。イリヤ」

「でもねジン、どこまで知っているか私には分からないけど、これを見てもそんな悠長な意見を言えるかしら?」

ニヤリ、とイリヤが笑うと同時に全身から赤い模様が浮かび上がる。

「な―――それ、まさか全部令呪なの!?なんてデタラメな大きさなのよ!」

それも当然だろう、彼の大英雄を律するには、それくらいの刻印は必要経費と言える。そして、それは膨大な維持費(まりょく)がかかる事の表れでもあった。





「―――――狂いなさい、ヘラクレス」





「■■■■■■――――!!!!!!」





「・・・・・・化け・・・物」

凛のらしからぬ台詞も無理はない。あれだけ圧倒していたというのに、まだ足りないのか。そういう意味合いも込みでの発言なのだろう。オレ自身は能力を見ることは出来ないけど、狂化による修正でセイバーの能力を更に上回ったのだろう。

「くっ!?」

さっきまでは回避しつつも反撃に転じる事が出来たセイバーも、もはや回避すらままならずに全て防御に回してしまった。このままではきっとジリ貧だろう。

「・・・ちっ」

アーチャーも焦り始めている。同じくさっきまで視界をぶらせていれた程度だが充分意味のある矢の援護も、狂化の後では本当に無意味となった。矢を当てようが視界のぶれなど一切皆無。かと言って双剣で立ち向かえば、1秒後にはフードプロセッサに掛けた牛肉のようにぐちゃぐちゃに挽肉にされて瞬殺だ。間違いなく。

「どう、ジン?狂化をしたバーサーカーにセイバーやアーチャーなんて手も足も出ないじゃない。戦術なんて省いたってバーサーカーに勝てるサーヴァントなんていないんだから。―――あ、そうだ良いこと思いついたわ♪」

くすり、と残酷なまでに無邪気な笑顔をする白い妖精は―――



「―――良い機会だから、貴方の身体に思い知らせてあげるわ。バーサーカーの強さを」



残酷なまでに、無邪気な死刑宣告をしてきた。

「な・・・っ!イリヤスフィール、アンタ一般人に危害を加えるつもり!?」

「・・・?何を言ってるのリン、ジンは・・・あぁ、そういうこと。思い込みが過ぎて変化を見極めなくなるのは、貴方の欠点のようね」

「な、何を言って・・・」

「まぁ、別に貴方にとってどうでもいいでしょ?それに、あれだけ私達をコケにしてくれたんだし、その侮辱は貴方の命で償って貰おうかなって思うの♪」

「く・・・っ。七枷君、下がって。イリヤスフィールが標的を貴方に変えたみたいだから」

「・・・・・・」

だが、オレは動かない。・・・いや、動けないんだ(・・・・・・)

「早く下がりなさい!私はアンタが足手まといだから下がってろって言って―――」

「―――けないだろ」

「え?」


がく・・・ガクがクガくがくガクガクがクガク。


「動けるわけ・・・ないだろ」

気付かない振りをした。冷静に声を張って状況を機械のように告げて、今まで誤魔化してきた。でも、もうダメ。もう現界。狂戦士の矛先がオレに向かった瞬間、精一杯我慢した震えが止めどなく襲いかかってきた。胸を両手で掻き抱き、発作に苦しむ病人のように、オレは縮こまってしまった。


「クス、やせ我慢してたんだ。結構かわいいところあるじゃないジン。でもダメ。許してあ〜げない♪あの人間をやっちゃえ、バーサーカー!」

「■■■■■■――――!!!!!」

迫ってくる。死が。猛烈な早さで。遠坂が何か言ってる。でも聞こえない。と言うか、聞く余裕がない。だってほら、今何か喋ってる最中にバーサーカーがもうオレの目の前まできて、その右手に持った岩の固まりを振りかざして振り下ろそうとし―――


「止めろおぉぉぉぉ!!!!」


オレ達の前に、誰かが立ち塞がった。オレをかばうように間に割って入ったのは、あの赤い髪の少年―――衛宮、士郎。なにやってるんだこいつは?今日オレが言ったばかりだろう。なんでそうやってかばえるんだよ、お前死ぬぞ?1人で無茶すんなって言ってるのに何で聞く耳持たないんだよお前は。そう思った刹那、


「避けろ、バカ!」


一瞬だけ、オレは動けた。衛宮を突き飛ばして何とか狂戦士の攻撃の範囲から外れたと思う。余波で瓦礫がつぶてとなって当たるかも知れないが我慢して欲しい。あ、そう思ってる矢先に、斧剣はオレを斜めから胴体を潰し裂こうと―――





ドクン。




「―――え?」

「―――な?」

遠坂も衛宮も、愕然とする。

「―――嘘」

イリヤも同じく、目を丸くして固まっていた。当然だ、絶対に回避不可能なバーサーカーの一撃は―――



オレの目の前で、壁に遮られたかのようにそれ以上動かないのだから。



「■■■■――――!!!」

瞬間、何故かバーサーカーの方が吹っ飛ばされてしまった。そして、オレが食らうはずだった斧剣の一撃をその身に受け、左肩から腹に書けて袈裟懸けに抉れていた。
ふと目の前に、カードが、浮き上がって、いた。それは、オレが懐に仕舞っていたマジックのカード。・・・「ダメージ反射」の速射(インスタント)カード。役目を終えたとばかりに、そのカードは塵となって影も形も残さずに、消え去った。

「・・・・・・あ・・・え?何が、どうなって―――」






ドクン。





理解しているだろう?これが、オレの力だって事を。さぁ―――見せてやろうじゃないか。あの化け物どもに、オレも、同類なんだぜって事をさぁ!






そうだ、オレは知ってたはずだ。あの時だって、そうやって生き返ったんじゃないか。
体中に植え付けられた50本もの魔術回路(はりがね)のスイッチを、ポチっと押し込んで解放。予備の25本もこの際フル稼働させる。
そして、後は唱えるだけ。オレだけの―――言葉を。




「―――――具現魔術、起動(スタンディンバイ)



「な―――魔術詠唱!?・・・そんな、七枷君、貴方まさか―――!?」

遠坂の声なんて聞こえない。今すべきはただ1つ。ある1枚のカードを取り出す事。それは、オレの持つデッキに眠るカードの中の1つ。

「・・・『栄光の頌歌』よ・・・っ!」

解放される。捧げたカードの、その効果が。それを、オレは本能で理解していた。




Freude, schoner Gotterfunken

Tochter aus Elysium,

Wir betreten feuertrunken,

Himmlische, dein Heiligtum!




聞こえる・・・歓びの、(うた)が。響き渡る・・・・・・目覚めの、祝福が。

「これは・・・第九の第四楽章?一体何処から聞こえてくるっていうの・・・?七枷君の魔術って、一体―――」

「シ、シロウ!な、何か変です!」

と、セイバーが困惑した表情で声を荒げる。

「ど、どうしたセイバー?どこか具合でも―――」

「い、いえその・・・寧ろ逆です!」

「え?」

セイバーの存在感が高まる。いや、威圧感と言うべきか、力強さと言うべきか。

「力が・・・力が湧き上がってくるのです!この賛美歌が鳴り響いてきた直後から、身体の中に溢れんばかりの力が、信じられないくらいに!」

「ふむ・・・私も同様のようだ、凛。先程よりも力が増している。身体能力の大部分がワンランク程度上昇しているようだ」

「な・・・」

「・・・んですって!?」

そう、栄光の頌歌のマジック上の効果は、『あなたのコントロールするクリーチャーは+1/+1の修正をうける』。それは具現させれば自分・・・つまりオレの味方と認識した人物は全て身体能力に上昇修正がかかる。そして、ゲーム上ではあり得ないが、

「ちょ・・・ちょっと待て遠坂。オレ達も変じゃないか?なんか、身体が軽いような気が・・・」

「嘘・・・私達まで、強化されてる・・・?」

そう、修正もへったくれもないサーヴァント(クリーチャー)マスター(コントローラー)も、オレの味方ならば修正に該当する。勿論、オレ自身もだ。



「―――――」



歓喜よ、美しき詩の霊感(たましい)



―――身体が、軽くて熱くて疼く。



「―――――は」



天上の楽園の乙女よ。



―――恍惚に溺れ溶けて、無くなってしまいそう。



「―――――は・・・は」



我々は火のように酔いしれて



―――絶頂に身を任せ、誰彼構わずに襲ってしまいそうだ。



「―――――はは」



崇高な汝の聖域に歩み入る



―――相手が初めてだろうが経験豊富だろうが関係なく、欲望のままに。



「―――――ははは」



汝が魔力は再び紡ぎ合わせるだろう



―――泣き叫ぼうが許しを請おうが関係ない。



「―――――あはははは」



時流が強く切り離したものを・・・っ!



―――戦って■して■がして■して最後は■す。



「あははははははははははははははははははは!!」



そうか、そういうことか。分かればこんなにも単純だったのか。幽霊の、正体見たり、枯れ尾花・・・ってやつだ。本当に大したこと無い。笑みが溢れ出てくる。今ならどんな事をされてもにこやかに且つ爽やかに許せそうだ。要は、アレだ―――




―――――最高、ってやつじゃあないのか?




「な・・・七枷・・・」

「・・・・・・七枷君」

あははははははは、何驚いた顔してるの衛宮に遠坂?安心してよ、別にイキそうだからってお前らを■したりしないってば。味方なんだから。あ、でも敵になったら容赦無く■しちゃうかもしれないけどねあはははははははははははは!

「でも、当面はさぁ―――」

ぎろり。

「へぇ、意外ね。そんな目が出来たんだ貴方。何やってるのバーサーカー。早く立ちなさい」

この余裕綽々なちみっ娘ロリブルマを■して■さないとね。さぁ見るが良い!オレの力を。来い―――!



「―――『ファイレクシアの疫病王』よ!!!」



掲げたカードから黒い霧が溢れ出す。地面からおぞましいまでの障気が漂い、文字通りの魔。病魔の王が、這い出てきた。

「異世界に繋げて使役する・・・召喚・・・能力?なによ、それ・・・馬鹿げてる。魔法の領域一歩手前じゃない」

人の形を捨て、原型すらも殆ど留めていない醜悪な顔。腐敗している四肢。嫌悪。それが、遠坂凛のその物体に対する第一印象だった。

「凄い。ちゃんと意識して召喚するのは初めてだけど、凄いよ。めっちゃカッコイイ。あははは、じゃあ早速行け疫病王!アイツらをいてもうたれや!」

疫病王は無言で頷き、その身体には不相応な俊敏性でバーサーカーに迫る。

「調子に乗っちゃって・・・。やっちゃえバーサーカー!あんな屍肉の塊なんて一瞬で潰してしまいなさい!」

「■■■■―――――!!!」

いつの間にか復元を終えていたバーサーカーと、疫病王が対峙し攻め合う。暴風のように斧剣を振りまくるバーサーカーの攻撃に、なんと疫病王はバーサーカーと同じ舞台・・・力押しで挑んできた。

「あはは、ジンの僕って頭悪いね。バーサーカーに力で敵うわけ無いじゃない」

ハ―――笑っていられるのも今の内だ。
剣戟を重ねるにつれ、イリヤが言った通りバーサーカーが徐々に疫病王を圧倒しだしている。そう、それでいい。その状況は想定内(・・・)だ。時間を稼いでくれている間に、オレは衛宮に近付く。

「衛宮、ちょっと良いか?」

「な、七枷・・・。な、何だよ一体?」

「後少ししたらバーサーカーを一回殺すきっかけを作る。オレが合図したらセイバーに攻撃するよう指示して貰える?」

「な、おい七枷、女の子を戦わせるなんて―――」


「おい、今はお前の信念云々は関係ないねん。死にた無かったら言うとおりにしぃ」


「う・・・わ、分かった」

っと、そろそろ疫病王も持たなくなってきたか。・・・よし、頃合いだ。

「さぁ、トドメよバーサーカー、一気にやっちゃ―――」



「―――この瞬間、疫病王の特殊能力を発動させる・・・ってか?」



オレがそう宣言したと同時に、疫病王がバーサーカーにしがみ付き、その身を溶かしながらバーサーカーを浸食していく。

「■■■■―――――!!!」

苦しみにもがくバーサーカー。だが、回避は不可能。疫病王の特殊能力、それは他のクリーチャーを生け贄に捧げれば−1/−1の修正を、自身を生け贄に捧げれば−4/−4の修正を与える事が出来る。具現させた場合の修正量は不明だが、ゴッドハンドがあろうが関係ない。その身を弱体化させるがいい。

「よし、今だ!衛宮!!」

「お、おう!セイバー、バーサーカーを攻撃してくれ!」

「わ、分かりましたシロウ。・・・やああああああああ!!!!」


ブォン!!―――ズシャ!!


栄光の頌歌の影響もあり、いとも簡単にB+以上の攻撃を出すことが出来たようだ。そして、疫病王の特殊能力で受けたマイナス修正によって、あっけなくバーサーカーは命のストックを1つ消費した。

「さて、残りは後11回だ。今度は何のカードで潰してやろうか―――」



ぐらり。



「―――え?」



―――――ゴフ。



「な、七枷!?」

「七枷君!?」

な・・・何で・・・オレ、血を、吐いて、る・・・んだ?身体がだるい・・・意識が朦朧とする。力が、入らない。




賛美歌が徐々に消えていく最中、オレはわけが分からないまま、意識を、失って・・・しまった・・・。





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